隠れイケメンの王子様に恋しました
花の匂い
「…ゆきと…っ…」
漏れる甘い吐息と共に名を呼ばれる。
暗い部屋に月明かりが入り白い裸体を照らし出した。
上から見下ろすのは凄く眺めがいい。
昔は見下ろしてると自分が相手を支配してる気になって優越感に浸っていたけど、今は違う。
愛しくて、悦ばせたくて、魅惑的な身体に毎回心が震える。
動きを止め見入っていると腕が延びてきてその手を掴み身体ごと引き寄せた。
自分の首に華奢な腕を巻き付け髪をかき上げながらキスをすると花の匂いがして、ぎゅっと抱き付いてきたなの葉の心臓がドキドキしてるのが伝わってくる。
とろんとした顔を見せるなの葉が可愛くて、そんな顔をさせてるのが自分だと思うと興奮した。
抑えきれない欲情を突き動かすと眉根を寄せ感じてるなの葉の吐息と花の匂いが理性を失わせて夢中になった。
…………