隠れイケメンの王子様に恋しました
俺の作用服がパリッとアイロンが掛けられるようになっていち早く反応したのが橋本。
「ナニナニ、どうしちゃったの?その作業服。いつものよれよれじゃないじゃん。ちょっといい男に見えるぜ」
「うっさいな…」
近寄る顔を押し返しても何かと絡んでくるこの男。
同期で入社した当初からどんだけ邪険にしても寄ってきて何かと馴れ馴れしい。
だけど気はいい奴で憎めない。
唯一俺の正体を感付いてる奴でもある。
「お前も彼女が出来て変わったな~?今じゃお前の事のっぽメガネなんてからかうやついなくなったよな?みんななの葉ちゃんのお蔭だな?」
「うっさいよ橋本、なの葉を名前で呼ぶな」
そう、なの葉と付き合うようになってから今まで女子には何かと悪口の対象になってたのにあまり言われなくなり、今度はなの葉とのことをからかってくる男が増えた。
それはやっかみの方が強くて、こうやって橋本のように絡んでくる。
大抵相手にしないのだが、今や工場内では俺となの葉は公認カップルで生暖かい目で見られることも多くなった。
嬉しいやら照れくさいやら…
つい前髪をもじゃもじゃと掻き上げると、真面目な顔した橋本がこちらを見てくる。
「お前、ホントはイケメンなのになんでそんな前髪で素顔隠してるわけ?前髪上げてちゃんとしたら?」
「いや、これでいい…この方が楽…」
俺の正体を知ってるのはなの葉だけでいい。
なの葉さえちゃんと見ていてくれたら、周りになんて言われようが構わなかった。
……
「ナニナニ、どうしちゃったの?その作業服。いつものよれよれじゃないじゃん。ちょっといい男に見えるぜ」
「うっさいな…」
近寄る顔を押し返しても何かと絡んでくるこの男。
同期で入社した当初からどんだけ邪険にしても寄ってきて何かと馴れ馴れしい。
だけど気はいい奴で憎めない。
唯一俺の正体を感付いてる奴でもある。
「お前も彼女が出来て変わったな~?今じゃお前の事のっぽメガネなんてからかうやついなくなったよな?みんななの葉ちゃんのお蔭だな?」
「うっさいよ橋本、なの葉を名前で呼ぶな」
そう、なの葉と付き合うようになってから今まで女子には何かと悪口の対象になってたのにあまり言われなくなり、今度はなの葉とのことをからかってくる男が増えた。
それはやっかみの方が強くて、こうやって橋本のように絡んでくる。
大抵相手にしないのだが、今や工場内では俺となの葉は公認カップルで生暖かい目で見られることも多くなった。
嬉しいやら照れくさいやら…
つい前髪をもじゃもじゃと掻き上げると、真面目な顔した橋本がこちらを見てくる。
「お前、ホントはイケメンなのになんでそんな前髪で素顔隠してるわけ?前髪上げてちゃんとしたら?」
「いや、これでいい…この方が楽…」
俺の正体を知ってるのはなの葉だけでいい。
なの葉さえちゃんと見ていてくれたら、周りになんて言われようが構わなかった。
……