隠れイケメンの王子様に恋しました
「雪都?」
ぼーっとしてた俺を心配そうに見上げてたなの葉に気が付いてフッと笑い、顔を近づけて軽くキスをした。
嬉しそうにハニカミながら手を繋いでくるから握り返して顔を覗き込む。
「ごめんな?今日休みなのに仕事が入って」
「ううん、午後から朋絵と買い物する約束してるから大丈夫。工場休みなのに本社のお仕事大変だね?」
健気に気遣ってくれるなの葉を見つめてると、肩にぽすっと額を付けすり寄ってきて上目遣いで見上げてきた。
「何時に帰ってくる?今日もお泊まりいいよね?」
「っ…可愛いなこんにゃろ…」
狙ってるのか天然なのか、すり寄ってくるのが猫みたいで可愛くてつい照れてしまう。
口元を隠してモゴモゴ言ってるとハテナ顔のなの葉が見上げてくるから繋いだ手をきゅっと握って反対の手をなの葉の顎に添えた。
「7時には帰れると思う。こっち帰ってこいよ?」
「ふふ、うん…」
嬉しそうに微笑むなの葉に唇を寄せればゆっくり目を閉じてそれに応えてくれる。
甘い香りが鼻をくすぐってより深く繋がりたくて抱き締めた。
俺のこと爽やかないい匂いがするってなの葉は言うけど、なの葉の方が花のようないい匂いがしていつも惹き付けられる。
甘い唇を官能しているとなの葉の吐息が漏れてきて堪んない。