起たたない御曹司君の恋人は魔女
3え? 彼女と同居?
結局。
リラは結沙の家に連れて来られた。
タワーマンションの最上階。
結沙の家の隣り。
以前は会長の北斗と妻のトワが住んでいたが、今は夫婦でアメリカに移住してしまい誰も住んでいない。
結沙の家では父の結人と母の紗良、そして双子の兄の良人が住んでいる
隣は空き家になっていても、必要な家具やテーブルやソファーなどは一式揃っている。
紗良が空気の入れ替えや掃除をまめにしてくれている為、いつでも生活できるようになっている。
「ちょっと待ってて、鍵持ってくるから」
結沙は一旦家に入り鍵を取りに行った。
時間は23時を回っているが、結人も紗良もまだ起きていた。
「あら、結ちゃんお帰り。遅かったわね」
結沙の母・紗良が声をかけた。
現在58歳になった紗良だが、とても若々しくシワ1つもない。
肩まで長い髪は綺麗な黒い髪。
体系も細いままである。
「ああ、ちょっと色々あって」
結沙は食器棚の引き出しにある鍵を探している。