起たたない御曹司君の恋人は魔女

「良く分らないよ。気持ちと、アッチは別みたいだから」


 そう言うと、結沙は布団をかぶって横を向いてしまった。


 結人はやれやれとため息をついて、そのまま横になった。







 翌日。


 リラは熱が上がっていた


 夜中に汗をかいて着替えはしたが、まだ熱が下がらない為、今日は仕事を休むことになった。



 食欲がなく飲み物しか喉を通らないリラ。


 

 紗良は朝食の準備をしている。


 結人が起きてきた。


「結ちゃん、おはよう。久しぶりに、お父さんと一緒でよく眠れた? 」

「うん、まぁ眠れたかな。リラさんの具合はどう? 」

「まだ熱が高いままなの、今日はお仕事無理そうだからお休みね。もうちょっと、熱が上がるようなら病院に連れて行こうと思うわ」

「そっか。俺が、無理させちゃったかな? 」

「え? 」

「あ、いや。昨日、帰り際に雪が降ってたから。ほんの少しの間だけど」


 と、結沙は食卓の椅子に座った。


 紗良が朝食を並べてくれる。


「おはよう」

 結人が起きてきた。


「おはよう結人さん。結ちゃんと一緒で、眠れた? 」

「ああ、久しぶりにゆっくり話もできたし良かったよ」


 と言って、洗面所へ向かう結人。
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