起たたない御曹司君の恋人は魔女
 
 家に戻ってみたがリラはまだ帰ってきていなかった。


「結ちゃん、良ちゃんお帰り。夕飯で来ているわよ」


 結沙は部屋を見に行ったが、リラの姿はなかった。


 良人はさきに夕飯を食べ始めた。



「母さん、リラさんまだ? 」

「あれ? そう言えば、いつもは帰って来る時間だけど今日はまだね。どうしたのかしら? 」

「俺、ちょっと探してくる」


 結沙はそのままリラを探しに行った。








 そとはもう暗くなっている。

 上着がないと寒いくらい冷えている。



「どこ行ったんだろう? 」


 結沙は携帯電話を取り出して、リラにかけて見た。


 発信音は鳴るがリラは電話に出ない。



 仕事はとっくに終わっている。

 いつも時間をつぶして帰って来るリラ。


 だが今日はいつも時間に帰って来ない。


 結沙は心配が募るばかりで。

 何度もリラに電話をした。



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