魔女狩り
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今の国王は父のダリウス1世から国を継ぐ者、ダリウス2世だった。
ダリウス2世はこの世で最も力を持っていた。
それ故この世で最も貪欲な者だった。
貪欲であるその王だったが、彼は武勇に優れた王であった。
ただ彼には唯一恐れるものがあった。
それが魔女だった。
この世にはただ一人だけ魔女がいた。
そう、ただ一人だけだ。
その魔女は大いなる力を司り、それ故に、この世には一人しか存在しないと言われていた。
それはいにしえから伝わる古文書にも書かれていれば、人々の間にも古くから伝えられていることだった。
しかし、国王ダリウス2世は、そのたった一人の魔女に脅威を感じずにはいられなかった。
唯一自分の地位を脅かすもの。
そのためダリウス2世は長年に渡って魔女狩りを行なってきたのだ。