魔女狩り
#12
相変わらずの友の姿に、ラウルは懐かしさを覚えていた。
そして、身動きの取れない兵を諭すと、単身、ゼノスを迎え撃つことにした。
何名かの兵はその場に残ろとしたが、その兵達もラウルは諭すのだった。
ラウルの元に追いついたゼノスは馬上から叫ぶのだった。
ゼノス
「どういうことだ!?」
しかし、ラウルは落ち着いていた。
ラウル
「落ち着けゼノス…。」
しかし、そのような言葉でゼノスが落ち着く訳などなかった。
ゼノスは騎乗する馬の鞭を取り、一歩、また一歩とラウルとの距離を縮めていった。
だが、ラウルは微動だにしなかった。
そして、もう一度言うのだった。
ラウル
「落ち着け…ゼノス。」