魔女狩り
#14
アトス騎士団の国王軍領土に対する遊撃活動は功を奏していた。
多くの民が、魔女狩りから解放され、国王軍騎士や兵士の中からも、抵抗軍へと流れる者が多く現れていた。
流れは当に抵抗軍にあるようだった。
しかし、この状況においても国王軍分団長ゼオに抜かりはなかった。
アトス騎士団による国王軍領土への打撃はある程度仕方ないものとし、ゼオは、状況のまだ安定しないサピアに目をつけていたのだ。
ラウルが着任したものの、サピアにはまだ反乱分子が燻っており、サピアにはまだまだ入り込む余地があったのだ。
そして、ゼオは、サピアの反乱軍有力者リーベルに、密偵を送るのだった。