魔女狩り
#19
その場に集まった全ての者達が、その目に涙を浮かべていた。
賢君グリレイオス―…
力を持ってし、その力を使わず、
正義に身を置き、弱き者の為に戦った。
家臣を誰より愛し、民を想い、
何より先行く未来を見つめていた。
…―
グリレイオス
「アルゴス、お前はそのまま反乱軍へと身を委ね、抵抗の機を伺うのだ。」
アルゴス
「はっ!!」
グリレイオス
「他の者達は我が重臣とあっては殺されかねない。
鎧を脱ぎ剣を捨て民に紛れて脱出せよ。」
重臣
「…はっ!!」
グリレイオス
「レター、お前はラウル、サラ、グレイオス、キリクの所を回り、ことの始終を告げてやってくれ。」
レター
「はっ!!」
グリレイオス
「…皆のもの!!
最後に一つ、残された我が子ら、全ての民を頼んだぞ!!」
重臣
「はっ!!!!」