魔女狩り
キリクはこの国の騎士だった。
馬に乗れば誰よりも速く駆け、突く鎗は何をも貫いた。
魔女狩りは国王直属の軍団により行使されていた。
そのためキリクは魔女狩りには参加していなかった。
しかし、ある日の王の決断がキリクの人生を大きく変えることになる。
その日、王は城から遠く離れた村に魔女がいることを耳にした。
このようなことは日常茶飯事であり、大抵は濡れ衣であった。
それにも関わらず魔女のレッテルを貼られた女性は捉えられ、最後には残酷な死を迎えなければならなかった。
普段であったら国王直属の軍が魔女狩りに向かうところであった。
今回は、城から余りにも離れていることと、国王軍に気付き逃がれる人を捉えるため、機動力に優れたキリクの所属する隊が国王によって選ばれた。
この決定がキリクの人生を変えるのだった。