魔女狩り

-2-


キリクの所属する部隊は直ちに城を出た。


この部隊の軍団長はラウルといい、戦場では猛将ラウルと恐れられていた。


しかし、ラウルは戦場から離れれば深い慈愛を持ち、誰からも崇められる騎士であった。


このラウルを先頭にキリクの部隊は東に進路をとり、目的の村であるスサノを目指すのだった。







明朝に城を出た一向は、昼過ぎには城から最も近くの街ハイゼンに到着した。


ハイゼンの人々はラウル騎士団に歓喜の声をあげた。


誇り高き騎士団は多くの人から敬愛される存在であったのだ。


この国の騎士団は身分にはとらわれず、騎士の心とそれを活かす力さえあれば入団することが出来た。


そのためもあり多くの人から騎士団は愛されていたのだ。



そして、一向はそれぞれの馬に水をやりハイゼンの街を後にした。


< 3 / 120 >

この作品をシェア

pagetop