魔女狩り
キリク達とゼノスの距離は、既にほぼ追いついていた。
しかし、弱冠の差で火柱が上がった位置までに、ゼノスが届こうとしていた。
もしかしたら再び火柱が吹き上げるかもしれない、キリク達は不安に似た焦りに駆られていた。
しかし、その時だった。
ゼノスの馬が荒々しく仰け反り、進行が止まったのだ。
その場では、キリク達には馬が何かを察知したのか、それともゼノスが自ら進行を止めたのかはわからなかった。
そして、キリク達はようやくゼノスの元へと追いついたのだ。
キリク
「ここは危険です。一時退きましょう。」
ゼノス
「ここで退いたら敗けを認めるようなものだぞ…!」
この会話からゼノスが自ら馬を止めたのではないことが伺えた。
そして、そんな二人の会話を聞きながらグランティアへの警戒を行っていたグレイオスの叫び声が、キリク達の会話を遮るのだった。
グレイオス
「危ない!避けろ…!」