魔女狩り
-18-
王はもう呆れるしかなかった。
キリクと魔女との関わりは歴然だったからだ。
しかし、魔女の力は自軍に働いている…
それならば…、
王は相手の攻勢に縺れた騎士団を立て直し、門へと集中させるのだった。
一方、火を吹いた大地の3人は…、
グレイオスはキリクを一瞥した後に騎士団の編列に加わり門に向かっていた。
猪武者ゼノスは、状況は呑み込めないものの攻勢に転じたことのみを察し、既に騎士団の先頭を猛進していた。
キリクはというと、雄叫びに勇んだまま、王の不信感にもグレイオスの一瞥にも気付かぬまま編列に加わっていた。
そして、敵に占拠されていたグランティアは、呆気なく堕ちるのだった。
王はグランティアに十分な兵を残し、キリク、グレイオス、ゼノス、ガラド王国の捕虜を連れ城へと帰還した。
そして、すぐさまキリクの尋問を行うのだった。
ダリウス
「…お前は魔女と繋がっておるのか?」
それが王の単刀直入な第一の質問だった。