魔女狩り
-3-
翌朝、ラウル騎士団はスサノ村に到着した。
村の周囲を騎士団が取り囲み、ラウル一人が村長との交渉に臨んだ。
ラウル
「この村に魔女がいると聞き付けた。
引き渡してもらいたい。
そうでなければ武力行使に出ざるを得ないが…。」
村長
「うちの村には魔女はおらぬ…。
その上女達は皆連れて行かれてしまった。」
ラウル
「そんな嘘が通ると思っているのか!」
村長
「本当なんじゃ!
…先日砂漠の民がこの村に来た。
そしてこの村にマーダーが来ると言うのじゃ。
今この村を発たなければ皆殺しにされると聞いた。
とは言ってもここはわし達の村じゃ。
老いぼれだけはこの村に残ることにし、あとは砂漠の民に同行させた。」
国王直属の魔女狩り部隊はその残虐さからマーダーと呼ばれ、誇り高き騎士団とは区別されていた。