魔女狩り
ベッドから崩れ落ちそうになるキリクをがっしりとした腕が支えた。
どこか懐かしい匂い――。
キリクがそう感じたのも束の間、キリクはまた闇へと連れ戻されるのだった。
???
「おい、いつまで眠っているんだ?」
キリクに聞き覚えのある声が呼び掛けた。
キリク
「…………グレイオスか?」
グレイオス
「ああ。」
声の主はグレイオスだった。
しかし、キリクは、グレイオスが自分を現実に戻した者と倒れそうになる自分を支えた者とは違うのを感じるのだった。
キリク
「他に誰かいるのか?」
不意なキリクの質問にグレイオスは動じた。
しかし、グレイオスはその素振りを見せる訳でもなくこう答えるのだった。
グレイオス
「皆いるよ。」
そのグレイオスの意味深な発言は、キリクに首をかしげさせるのだった。