魔女狩り
-26-
――――――あなたがキリクですね?」
不意の言葉にキリクは我に返った。
そして、慌ててその問いに答えようとするキリクだったが、余りの焦りにその返答に支えてしまった。
そんなばつの悪そうなキリクを見て、キリクに質問を投げ掛けた者は微笑ましく笑うのだった。
???
「あなたがキリクですね…?…私の名前はサラ」
サラと名乗るその者は、キリクにそう言い、さらに微笑むのだった。
キリク
「サラ…?………あなたは?」
目の前で微笑む綺麗な女性に、キリクはまず、そう尋ねるのだった。
サラ
「……?………私は魔女です。」
それは余りに素っ気ない返答だった。
その余りの素っ気のなさに、部屋の外で待っていたグレイオスが鼻で笑う程だった。
そして、ただキリクは動揺するのだった。