魔女狩り
-31-

ラウルはスサノ村の一件を伝える為、城へ向かって馬を走らせていた。


そして、その道中、ラウルはグレイオスに出会うのだった。



グレイオスは単身、ラウルを招き入れ、この世界を廻る魔女の話をするのだった。




ラウルは疑うこともしなかった。


目の前にいる青年の話は真実で、忠義を尽くしてきた王へも反逆しなければならないということを即座に理解した。


ラウルは王以上に、民を愛しているのだった。


そして、ラウルはその後、今キリクがいるこの場所に連れて来られ、機を待つことにした。




サラが魔女であることを知る者は極めて少なく、キリク、グレイオス、ラウル、そして、砂漠の王グリレイオスとその腹心の部下だけだった。


グリレイオスはサラとグレイオスの父であったが、魔女の力を秘めた娘を持ちながらも、その力を使おうとしない、極めて優れた賢君だった。


そして、このグリレイオスの差し金で、ダリウスの元に、ラウル死亡の報せを持った盗賊が向かうのだった。


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