魔女狩り
ゼオが討たれたことは、国王軍の闘争心に火をつけた。
そして、彼らは荒れ狂う波となり、キリク達を呑み込もうとするのだった。
しかし、力及ばず、彼らはキリクとグレイオスにただ打ち返されるだけだった。
そして、そんな中、ラウルの撤退命令が出された。
それは、敵の弓兵部隊の接近に伴うものであり、絶妙な判断だったと言える。
後退を始めたキリク達を、敵部隊は必要に追いかけようとした。
そして、そんな敵軍の弓兵部隊の援護射撃は見事だった。
自軍の騎兵部隊の寸前に矢を打ち込み、騎兵の進撃をサポートしていたのだ。
キリク達の近くを掠める矢もあった。
武運虚しく、そこで散る者もいた。
しかし、キリク達はひた走り投石器群に入るのだった。
そして、それと同時に辺りを炎が包んだ―。