魔女狩り

-5-


それは軽装された馬に乗る砂漠の戦士だった。



キリク達が状況の理解に手間取っている内に、砂漠の戦士は戦いを挑んで来た。



砂漠の戦士は物凄い速さで騎士団の中を過ぎ去ると共に、騎士団の内の一人を切りつけた。



それは余りにも鮮やかな一撃であり、その騎士の体は馬から静かにずり落ちた。



キリク達は通り過ぎた砂漠の戦士が馬を切り返す中、ようやく臨戦体制を整えることが出来た。


そして味方を一人殺され、感情的になった一人の騎士が砂漠の戦士に単身突っ込んでいってしまった。


キリクの制止する声は届かなかった。



次の瞬間、




その騎士の首はふっ飛んだ。




キリクは唇を噛み締めるしかなかった。




残された騎士はキリクも入れ4人だった。


到底敵うことの出来ない力を前に後退りする騎士もいた。




その時のキリクの判断は正しかった。


キリクは馬を降り、鎗を地に置き膝まづいた。


そして言うのだった。


キリク
「私の名前はキリク。
私達は今の状況に困惑しています。
私達はこのオアシスに着いたばかりであり、何が起きているのかわかりません。
仲間の死のことは問いません。
どうかお話をお聞かせ下さい。」

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