魔女狩り
ジャイスの門は打ち破られた。
しかし、既に街にはに人の姿はなく、国王軍は無血にてジャイスの占拠に成功した。
そんな中、黙っていないのはゼノスだった。
抵抗軍の戦わずしての撤退に納得出来ないゼノスは、またしても一人で追撃を開始し、馬を走らせるのだった。
一方ラウルはと言うと、民達の後方に編隊を組み、国王軍の追撃を警戒していた。
よもや、この時、ゼノスがたった一人で追撃して来るとは思ってもいなかった。
そして、一団の後方からゼノスの姿が見えた時、後方部隊は足を止め、臨戦体制に入るのだった。
抵抗軍は最初、ゼノスの姿を敵の斥候だと思った。
しかし、それは違っていた。
敵軍の指揮官であるはず男が、何故か単騎でこちら向かってくるのだ。
援軍のある様子もなく、抵抗軍の兵は、逆にどうしていいのかわからなくなっていた。