死りとりゲーム


次の日、学校は休みになった。


それも当たり前だろう。


明香に続いて、悠馬まで突然死したのを、私たちは間近で見ているのだから。生徒の気持ちを配慮したに違いない。


とはいえ、私はその理由を知っている。


しかも、次は自分の番かもしれないんだ。


不安に押しつぶされそうになりながら、受験勉強をしていた。


高校に進学すれば、こんな悩みも解消されるのか?


そもそも、無事に高校に進学できるの?


それは、あと2回の死りとりゲームにかかっている。


ゲームが始まるのを今か今かと待ち構えていたけど__ふと私は思った。


学校に行かなければ、ゲームは始まらないんじゃ?


それならいっそ、もう登校しないという手もある。


高校は通信制にするとか?鎌で斬り殺されるよりはマシじゃない?


そんなことを考えていたら、あの目眩に襲われた。


やっぱり、関係なかったか__。


ガッカリしながら、次に目を覚ますと教室にいた。


4人しかいない。


明香も、悠馬も居ないんだ。


なんだか、教室ががらんとして見えて、寂しさを覚える__。


でも、そんな感傷に浸っている場合じゃなかった。


『それでは【あ】から始まるもので、死りとりゲームをスタートします!』



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