死りとりゲーム


「なに驚いてるの?慎也だと思った?」


めぐみは、そう言って薄っすら笑った。


女の私ですら、ドキッとするほど綺麗だ。


ここは近所の公園で、ここに来るよう新田くんからメッセージが届いていたのに__。


「慎也はまだ病院にいる」


「えっ、でも大した怪我じゃないって?」


「それは、あなたを安心させるためじゃない?肩をなにかで斬られてて、重症よ」


「そんな__」


「それでも、あなたのこと心配してた。慎也がそういう性格だって知ってるでしょ?」


口調は柔らかいけど、どこか棘を感じる。


それは、めぐみに対しての先入観だろうか?


「もう、慎也に関わらないで」


怒っているとうより、お願いされているようだ。


大切なひとを、守りたいのだろう。


でも__本当に新田くんを守れるのは、この私だ。


めぐみは、何も知らない。


本当な何が行われているのか、どうすれば危機を回避できるのか、めぐみはなにも__。


「しりとり、してるんでしょ?」


「えっ」


「慎也から聞いたの。初めはそんなこと信じられなかったけど、信じられないことが目の前で起きてるから」


めぐみは、死りとりを知っている?


< 190 / 261 >

この作品をシェア

pagetop