俺様課長のお気に入り
しばらく睨み合っていると……
というか、翔君が一方的に睨みつけていたんだけど。
「ふう」
翔君が息を吐き出して、ふっと表情を和らげて緊張を解いた。
「2人とも、真剣な気持ちなんだな?」
「はい」
「うん」
「おまけに……」
そう言い淀むと、翔君はケイ君を見た。
「ケイも認めているんだな」
「そうだよ。要君との出会いは、ケイ君が作ってくれたんだよ」
「そうか……俺はケイのことを信頼しているからな」
真美さんといい、翔君といい、ケイ君の信頼度は半端ないようだ。
翔君は、まるで何かに耐えるように目を閉じていた。
しばらくして、ふっとため息を一つ吐くと、目を開いた。
そこにはもう、怒りの色は浮かんでいなかった。
「陽菜は、俺から巣立っていく時がきたんだな」
そう呟くと、少しだけさみしそうな顔をした。
「翔君。翔君は、一生私の大好きなお兄ちゃんだよ」
「ありがとう、陽菜。
そうだな。誰かのために、こんなに必死になる陽菜は初めて見た。それだけ岩崎さんに大事にされてるんだな」
「うん。そうだよ」
「はあ……今日は相手の男をどやしつけてやろうと思ってたけど、こんな陽菜とケイを見たら……間違っていたようだ」
そう言うと、翔君は要君に真剣な目を向けた。
「岩崎さん。失礼な態度をとってしまい、申しわけなかった。陽菜を見ていると、あなたがどれだけ陽菜のことを想ってくれているのかわかりました。陽菜のことを、よろしくお願いします」
翔君は、深々と頭を下げた。
「翔さん、顔を上げてください。翔さんがこれまで大事に守ってきた陽菜さんを、これからは俺が自分の全てをかけて守っていきます」
な、なんか、流れに任せてすごいことを言われてる気がするんだけど……
というか、翔君が一方的に睨みつけていたんだけど。
「ふう」
翔君が息を吐き出して、ふっと表情を和らげて緊張を解いた。
「2人とも、真剣な気持ちなんだな?」
「はい」
「うん」
「おまけに……」
そう言い淀むと、翔君はケイ君を見た。
「ケイも認めているんだな」
「そうだよ。要君との出会いは、ケイ君が作ってくれたんだよ」
「そうか……俺はケイのことを信頼しているからな」
真美さんといい、翔君といい、ケイ君の信頼度は半端ないようだ。
翔君は、まるで何かに耐えるように目を閉じていた。
しばらくして、ふっとため息を一つ吐くと、目を開いた。
そこにはもう、怒りの色は浮かんでいなかった。
「陽菜は、俺から巣立っていく時がきたんだな」
そう呟くと、少しだけさみしそうな顔をした。
「翔君。翔君は、一生私の大好きなお兄ちゃんだよ」
「ありがとう、陽菜。
そうだな。誰かのために、こんなに必死になる陽菜は初めて見た。それだけ岩崎さんに大事にされてるんだな」
「うん。そうだよ」
「はあ……今日は相手の男をどやしつけてやろうと思ってたけど、こんな陽菜とケイを見たら……間違っていたようだ」
そう言うと、翔君は要君に真剣な目を向けた。
「岩崎さん。失礼な態度をとってしまい、申しわけなかった。陽菜を見ていると、あなたがどれだけ陽菜のことを想ってくれているのかわかりました。陽菜のことを、よろしくお願いします」
翔君は、深々と頭を下げた。
「翔さん、顔を上げてください。翔さんがこれまで大事に守ってきた陽菜さんを、これからは俺が自分の全てをかけて守っていきます」
な、なんか、流れに任せてすごいことを言われてる気がするんだけど……