俺様課長のお気に入り
そのままずんずん寝室に向かい、ベッドにそっとおろして、私の目を見つめた。

要君の顔が近づいてくるのに合わせて目を閉じると、優しくキスされた。
何度も何度も、私が怖がらないように、額、瞼、鼻、頬といろんなところにキスをしていく。

「陽菜、かわいい。好きだよ」

何度も何度も、甘い言葉をくれるうちに、だんだん気持ちが良くなっていく。

唇にもどったキスは、だんだん深いものになっていく。

「ん……んん……」

「陽菜、かわいい」

要君は、そっと私の体を押し倒した。
要君が優しい手つきに、いつのまにか生まれたままの姿にされていた。
恥ずかしさでいっぱいだったけど、要君が自分に触れてくれることが嬉しくて、それどころじゃない。
すごく気持ちよくて、体も火照ってきた頃、要君が動きを止めて私の目を見つめた。

「陽菜、怖いか?」

本当は少しだけ怖かったけど、ここでやめて欲しくなくて、小さく首を横に振った。

「できるだけ優しくする。陽菜、愛してる」

そう言うと、要君がゆっくり私の中に入ってきた。

「っ……いたっ……」

唇を噛んで痛みに耐えていると、要君は大きな手で頭を撫でてくれる。

「陽菜、大丈夫か?力を抜いて」

私の痛みを和らげようと、優しくキスをしてくれる。
すごく痛いけど、要君の優しさが伝わってきて、幸せな気持ちに包まれた。

「大丈夫か?」

「うん。要君、私、今すごく幸せ」

「ああ。俺もだ」


要君は、最後まで優しく私を抱いてくれた。


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