俺様課長のお気に入り
「んー」

「目が覚めたか?」

「要君?」

どうやら、要君に抱きしめられたまま、眠っていたようだ。

「おはよう、陽菜」

とろけるような笑みを浮かべて、私の額にそっとキスをした。

「お、おはよう」

「陽菜、真っ赤になってるぞ。昨夜はもっとすごいことしたのに、今さらか?」

「も、もう。要君の意地悪!」

「ははは」

要君が私をからかって笑うから、ついついむくれて背中を向けてしまう。

「陽菜、こっち向いて」

ずっと顔を背けてると、要君は私を呼びながら、いろいろなところにキスしてきた。

「ひーな」

なんだか、手も怪しげに動いている。

「ちょっ、ちょっと。要君、何してるの?」

「決まってるだろ。陽菜をかわいがってる」

「今、朝だよ」

「そんなことは知ってる。ケイに邪魔されないうちに、陽菜を独占してるんだよ」

要君はニヤリと笑うと、深い口づけをしてきた。






「も、もう!要君のエッチ!!朝からだなんて……」

「いいだろ。陽菜も気持ちよさそうだったし」

「なっ……」

恥ずかしすぎて、真っ赤になる。

「陽菜は俺のだからな。これから毎日、かわいがってやるよ」

「ま、毎日……」

私が顔をひきつらせると、要君はおかしそうに笑った。



< 115 / 137 >

この作品をシェア

pagetop