俺様課長のお気に入り
新婚さんの週末
要君と結婚して、3ヶ月半ほど経った。
季節はもうすっかり春。

「要君、今度の土曜日に、お花見にでも行かない?」

「おっ、いいな。ちょうど見頃だろうし。去年、紅葉を見に行った公園なら、桜もあるし、ケイも気兼ねなく楽しめるな」

「じゃあ、決まりね!」

入籍してすぐに一緒に暮らし始めて、要君との生活にもすっかり慣れた。
要君は相変わらず、私もケイ君も大切にしてくれる。
週末に家事を一緒に手伝ってくれのは、もちろんのこと。
平日も共働きだからって、私の負担を減らそうと、外食に連れ出してくれることもよくある。

相変わらず出張はちょこちょこあるけど、宿泊する時は必ず毎晩連絡をくれる。
要君の溺愛ぶりは、翔君のレベルを遥かに超えていると思う。


お花見を約束した土曜日。
朝からせっせと、お弁当を作っていた。
その横には要君がいる。
要君は、気付くといつも私の近くにいる。
いつも私より遅くまで仕事をしていて疲れているんだから、休日の朝ぐらいゆっくり寝ててもいいのに……
とは思うけど、そばにいてくれることも嬉しいから、本人には言わないでおく。


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