俺様課長のお気に入り
「おっ、来たな陽菜。ケイ、一週間ぶりだな」
「ワン!」
「ちょっ、ちょっ、ケイ君!わあ……」
岩崎さんを見つけた途端、心底嬉しそうに駆け出したケイ君。
そんなケイ君の熱烈な想いを、岩崎さんも受け止める。
「よしよし、ケイ。そんなに俺に会えて嬉しいか?犬は素直でいいな。
ほら、陽菜はこっち」
って、右手でケイ君を撫でながら、左手を差し出してきた。
こ、これは私もよしよしされるってことか??
「いきませんよ」
「なんだ、素直じゃないな。まあいいや。
陽菜、座って。ランチを頼もう」
私に自分の前の椅子を指し示して、メニューを広げた。
「岩崎さんは何にするんですか?」
「はあ、陽菜……」
なんだ?盛大にため息をつかれたぞ。
「俺はちび子のことを百歩譲って、本名の陽菜って呼んでるんだぞ。なのにお前ってやつは……〝岩崎さん〟はないだろう。もっと親しみを込めて呼べよ。なあ、ケイもそう思うだろ?」
「ワン!!」
名前を呼ばれて反応したケイ君。
「ケイ君!私の味方でいてねって言ったのに……」
「ほらな。ケイも俺の意見に賛成してるぞ」
「くぅ……じゃ、じやあ……岩崎君?」
「わかってないなあ。お前、俺の名前知ってるだろ?」
「知ってますよ。岩崎要さんでしょ」
「おっ、ちゃんと知ってるなら、ほら、親しみを込めて呼んでみろ」
ど、どうする?
この俺様男、何が何でも名前呼びさせる気だな。
「か、か、か、」
「俺は血を吸う虫じゃないぞ」
「要君!!」
思いっきり息を吸い込んで言ってやった。
ふふん、翔君で名前呼びは慣れてるんだからね。
ちょっと気合を入れれば、この意地悪男だって名前で呼べるわ!!
「ワン!」
「ちょっ、ちょっ、ケイ君!わあ……」
岩崎さんを見つけた途端、心底嬉しそうに駆け出したケイ君。
そんなケイ君の熱烈な想いを、岩崎さんも受け止める。
「よしよし、ケイ。そんなに俺に会えて嬉しいか?犬は素直でいいな。
ほら、陽菜はこっち」
って、右手でケイ君を撫でながら、左手を差し出してきた。
こ、これは私もよしよしされるってことか??
「いきませんよ」
「なんだ、素直じゃないな。まあいいや。
陽菜、座って。ランチを頼もう」
私に自分の前の椅子を指し示して、メニューを広げた。
「岩崎さんは何にするんですか?」
「はあ、陽菜……」
なんだ?盛大にため息をつかれたぞ。
「俺はちび子のことを百歩譲って、本名の陽菜って呼んでるんだぞ。なのにお前ってやつは……〝岩崎さん〟はないだろう。もっと親しみを込めて呼べよ。なあ、ケイもそう思うだろ?」
「ワン!!」
名前を呼ばれて反応したケイ君。
「ケイ君!私の味方でいてねって言ったのに……」
「ほらな。ケイも俺の意見に賛成してるぞ」
「くぅ……じゃ、じやあ……岩崎君?」
「わかってないなあ。お前、俺の名前知ってるだろ?」
「知ってますよ。岩崎要さんでしょ」
「おっ、ちゃんと知ってるなら、ほら、親しみを込めて呼んでみろ」
ど、どうする?
この俺様男、何が何でも名前呼びさせる気だな。
「か、か、か、」
「俺は血を吸う虫じゃないぞ」
「要君!!」
思いっきり息を吸い込んで言ってやった。
ふふん、翔君で名前呼びは慣れてるんだからね。
ちょっと気合を入れれば、この意地悪男だって名前で呼べるわ!!