俺様課長のお気に入り
「わあ。ケイ君、だめだよ。待って」
私の声なんて全く聞こえないかのように進んでいくケイ君。
男性客の前で足を止めると、もう一度「ワン!」と吠えて、きらっきらな目を向けた。
きっとこれが人間だったら、満面な笑みを浮かべてるんじゃないかっていう感じで。
「すみません」
と言いかけた私より先に、
「おっ、なんだお前。賢そうなやつだな」
と男性がケイ君に話しかけて、わしゃわしゃと頭を撫でた。
一瞬呆気にとられた。
座った姿勢のままでもわかる背の高さ。
きっと立ち上がったら、私はかなり見上げることになるだろう。
切れ長の目に、すっと通った鼻筋。
少し薄めの唇にはどことなく色気があって、思わずどきりとしてしまう。
すごく、整った顔立ちだ。
私の声なんて全く聞こえないかのように進んでいくケイ君。
男性客の前で足を止めると、もう一度「ワン!」と吠えて、きらっきらな目を向けた。
きっとこれが人間だったら、満面な笑みを浮かべてるんじゃないかっていう感じで。
「すみません」
と言いかけた私より先に、
「おっ、なんだお前。賢そうなやつだな」
と男性がケイ君に話しかけて、わしゃわしゃと頭を撫でた。
一瞬呆気にとられた。
座った姿勢のままでもわかる背の高さ。
きっと立ち上がったら、私はかなり見上げることになるだろう。
切れ長の目に、すっと通った鼻筋。
少し薄めの唇にはどことなく色気があって、思わずどきりとしてしまう。
すごく、整った顔立ちだ。