俺様課長のお気に入り
「ひーなちゃん！おはよう」

「あっ、夏美先輩、おはようございます」

「あー陽菜ちゃんを見てると癒されるわあ。今週も頑張れそう」

そう言って、思いっきり私を抱きしめるのは、３歳上の夏美先輩。
入社以来ずっとかわいがってくれて、仲良くさせてもらっている。

「夏美先輩、痛いですよぉ」

「あはは。ごめんごめん。陽菜ちゃんがあんまりにもかわいいから、ついつい愛情込めすぎちゃった」

お茶目にウィンクする先輩は、私と違って長身の美人さんだ。

「あっ、そうだ、陽菜ちゃん。今日から営業の方に新しい人が来るんだったね」

「そうです。名古屋支店からいらっしゃる方で、えーっと、岩崎要さんです」

「課長さんだったわね。こっちの課長さんが急に退職されちゃったからねぇ。やっと落ち着きそうね。
陽菜ちゃん、名刺は準備できてる？」

「はい、大丈夫です」

「じゃあ、後で書類と一緒に届けてあげてね」

「はい、わかりました」

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