Midnight Radio



「ねえ、わたしサキにも服選びたい」



「え?なんで?」



わたしはデートなんて行く予定もないのでどうしてか分かりません。



「んー、お礼、みたいな?
サキのイメージでやってみたいんだよね」



「よく分からないけど、いいよ?」



「じゃあ待っててよ。
わたしさっきいい感じの服を見つけたんだ」



「そうなんだ、ありがとう」



そう言うと、ヨッちゃんは意味ありげな無さそうな、よく分からない笑顔になりました。



時間を潰そうと、近くのアクセサリーのお店を見ていると、ヨッちゃんに呼ばれました。



「出来たから試着してみてよ」



試着室に入って着替えると、自信がなくなってきてしまいました。



せっかくヨッちゃんが選んでくれたのに、似合わないことが申し訳なくて、そっと出ました。



「あ、サキ、出てきたなら言っ……」



前では目を真ん丸にさせています。



「やっぱりわたしが思った通りだ。
似合っているよ、すごく!」



< 14 / 36 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop