Midnight Radio
数日後、彼はまだ顔に痛々しい傷を残していましたが、なんとか登校してきました。
「おはよう、白沢さん」
「え?え?
……怪我は?
まだ治りきってないよ!」
あの後、呆然としていたわたしの代わりに、近くにいた女子達がすぐに警察や救急車を呼んでくれました。
そのお陰で彼はそれほど重症患者にはならなかったそうです。
それを聞いて、また涙が止まらなくなりました。
「まあ、医者にも無理しなければ学校行ってもいいって言われたし、大丈夫だよ」
「……そっか。
気をつけてね。
あ、そうだ。先生に呼ばれるよ、今日の放課後」
一瞬、顔が曇りました。
「多分、この前のことだと思う」
「……分かった」
話し終わると、急に心臓がうるさくなりました。
事務連絡がメインだったとはいえ、長時間話すのは初めてでした。
どうにか心臓を落ち着けていると、後ろから抱きつかれました。