Midnight Radio
「おはよ、サキ!
聞いたよ、この前のこと!」
「やっぱり付き合ってるの?」
ユイもヨッちゃんに便乗してわたしをからかいます。
「や、付き合ってもないし、あれはたまたま……」
「え、その答えってもう付き合ってるってことじゃん」
「なんか顔赤いし」
「えー!びっくり!」
わたしだけ置き去りです。
「ちょっと、ちょっと待って。
2人とも聞いて?」
ようやく聞いてくれそうです。
「あのね、わたしはあの時、たまたま帰り道で見ただけだからね?
これじゃあ和泉くんがぼろぼろにされちゃうって思ったから助けたんだよ。
目の前に倒れている人がいて、無視出来ないでしょ?
わたしと和泉くんの間には、何もないよ、本当に」
「……なーんだ、そうだったんだ!
ごめんごめん、わたし達がはやとちりしちゃって」
「ごめん、ほんと。
でも、期待しているからね!」