Midnight Radio






放課後になると、呼ばれました。



先生の近くに行くと、和泉くんも呼ぶように言われました。



「先生が呼んでるから行こう」



「うん」



何となく、わたしはいちばん当事者という立場から遠い気がして2人よりも数歩分、遅れて応接室に入りました。



「……失礼します」



「座って、白沢さんも」



「……あ、はい」



「……では、聞かせてください。
ことの発端から、お願いします」



わたしは初めて知りました。



高校に入学した時に仲良くなり、遊んでいる解きに、奢ることが多かったこと。



理由はその遊び仲間の中でいちばん彼がお小遣いを貰っていたから。



割り勘で多めに払うだけだったことが、全員分のファストフードの支払い、ゲーセンの遊び代の全額負担、ライブチケットの負担になっていったこと。



悪いこととかいじめられてるとは思っていなかったこと。



< 21 / 36 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop