Midnight Radio
彼の弱さを初めて見た気がします。
きっと、今ある姿が、本心です。
「あいつらのこと信じていたんだよ。
こんなに呆気ないんだなって」
吐き捨ててから、気持ち悪いよな、と呟きました。
「……当たり前だよ。
友情なんて、呆気ない。
すぐに壊れる。
どんなに仲が良くても、喧嘩するほどの仲でも。
そんなのたくさんある。
でも、怖がっていたら進めない。
友達が出来ない。
割り切っていくしか、ないんじゃないかな」
言い過ぎた、と思い、彼を見ると、やっぱり目を真ん丸にしていました。
幻滅されたと思います。
わたしだって、こんなことを言われたらショックです。
「……あ、でも、仲直りは、出来るところまでは……」
取り繕ったと思われても仕方のない弁解の仕方だと自分に呆れてしまいます。
「……だよな」
「え?」
「白沢さんの言う通りだよ。
ありがとう、出来るところまでやってみる」