蜜愛婚~極上御曹司とのお見合い事情~
「大浴場にあったマッサージチェア、もう少しやりたかったです」


 肩こり症の私はそれも楽しみのひとつで、さきほどもマッサージチェアの上で半目になって恍惚としていたら男湯から出て来た彼に見つかり、「見苦しい」と部屋に連れ帰られた。


「俺が今マッサージしてやってるだろ。これで我慢しろ」


 私がかなり文句を言ったので仕方なく蓮司さんはこうして肩もみをしてくれているのだけど、ご奉仕してくれている最中もいつも通り偉そうな態度だ。


「もう……見苦しいとか、親と一緒に来たみたい」


 うしろに向かって不満を漏らす。


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