蜜愛婚~極上御曹司とのお見合い事情~
少し前なら、私の視線は蓮司さんを避けて橘部長を選んでいたはずだ。でも今の私の目は蓮司さんばかりを見てしまう。お見合い前は顔を見るだけでゲンナリしていたのに、どうして今まで四年間も彼を男として見ることなく生きてこられたのか不思議なぐらいだ。
(駄目……見ちゃ駄目よ)
閉じていたパソコンを開き、集中して仕事を始めたふりをする。
会社では知らん顔してくれと言ったのは自分なのに、意識しまくっているのは私のほうだ。そればかりか、たぶん今、私の顔は赤い。
だってあんなに熱いキスをされてからまだ二十四時間も経っていないのだから。
昨日は浴衣を着て寛いだ顔で私の肩をマッサージしてくれたくせに、今はかっちりとスーツ姿で画面を見ていて、私には一瞥もくれない。当たり前のことなのにそれが無性に寂しく憎たらしくて、だから余計に煽られてしまう。
結局、あのキスに意味はあったのだろうか?
昨夜からの彼の態度を思い返した私は、心の中で悩ましい溜息を漏らした。
私たちが今いったいどういう状態なのか、恋の経験がない私にはさっぱりわからないのだ。
(駄目……見ちゃ駄目よ)
閉じていたパソコンを開き、集中して仕事を始めたふりをする。
会社では知らん顔してくれと言ったのは自分なのに、意識しまくっているのは私のほうだ。そればかりか、たぶん今、私の顔は赤い。
だってあんなに熱いキスをされてからまだ二十四時間も経っていないのだから。
昨日は浴衣を着て寛いだ顔で私の肩をマッサージしてくれたくせに、今はかっちりとスーツ姿で画面を見ていて、私には一瞥もくれない。当たり前のことなのにそれが無性に寂しく憎たらしくて、だから余計に煽られてしまう。
結局、あのキスに意味はあったのだろうか?
昨夜からの彼の態度を思い返した私は、心の中で悩ましい溜息を漏らした。
私たちが今いったいどういう状態なのか、恋の経験がない私にはさっぱりわからないのだ。