蜜愛婚~極上御曹司とのお見合い事情~
出勤してきた蓮司さんのところに赴き、状況を報告する。
「魅力的な花材なんですが、お茶花としては家元のお気に召さないと思います。あの花でいいか家元に確認をとることもできますが、余計にブーケ・ダンジュに悪印象を持たれるのではないでしょうか。ホテル来訪者の目前で主催者が割れているところは見せられません」
蓮司さんは黙って私の説明を聞いていたけれど、聞き終えると時計をちらりと見てひと言、私に尋ねた。
「開催時間まであと四時間。白川花壇なら調達できるか?」
彼の口から出てきた白川花壇というありえない選択肢に、私は息をするのも忘れて彼の顔を見つめたあと、慌てて答えた。
「できます」
「白川が花材を見立ててくれ。任せる」
「はい」
「綾瀬側は俺が説得する」
感謝を込めて頷き、身を翻して営業企画部に戻ろうとした。
「白川」
呼び止められて振り向いた私は、次の指示に一瞬ポカンとしてしまった。
「魅力的な花材なんですが、お茶花としては家元のお気に召さないと思います。あの花でいいか家元に確認をとることもできますが、余計にブーケ・ダンジュに悪印象を持たれるのではないでしょうか。ホテル来訪者の目前で主催者が割れているところは見せられません」
蓮司さんは黙って私の説明を聞いていたけれど、聞き終えると時計をちらりと見てひと言、私に尋ねた。
「開催時間まであと四時間。白川花壇なら調達できるか?」
彼の口から出てきた白川花壇というありえない選択肢に、私は息をするのも忘れて彼の顔を見つめたあと、慌てて答えた。
「できます」
「白川が花材を見立ててくれ。任せる」
「はい」
「綾瀬側は俺が説得する」
感謝を込めて頷き、身を翻して営業企画部に戻ろうとした。
「白川」
呼び止められて振り向いた私は、次の指示に一瞬ポカンとしてしまった。