蜜愛婚~極上御曹司とのお見合い事情~
和やかに会話しながら食事が半分ほど進み、三つ隣の斜め前への緊張を忘れかけたときだった。橘部長がふとなにかを思い出したようで眉を曇らせた。
「そういえばちょっと気になったことがあってね。静かなデスクでは周囲の耳があってはばかられたんだけど」
「なんですか?」
社員食堂は騒がしいので、小声の会話を拾われることはない。それでも橘部長は用心深く私に少し顔を寄せた。私も彼に耳を近づける。
「ブーケ・ダンジュから共同開催イベントを持ち掛けられてるらしいんだよ」
「え?」
一度顔を離して橘部長の顔を見つめ、また耳を寄せる。私のしぐさや表情が蓮司さんからよく見えることはわかっていたけれど、私は今聞いた情報に動揺していた。
「まだ話は進んでいないし、上層部の検討段階なんだけどね。白川花壇にとっては聞き捨てならない話だから、教えておきたくて」
「ありがとうございます。内密にします」
「そういえばちょっと気になったことがあってね。静かなデスクでは周囲の耳があってはばかられたんだけど」
「なんですか?」
社員食堂は騒がしいので、小声の会話を拾われることはない。それでも橘部長は用心深く私に少し顔を寄せた。私も彼に耳を近づける。
「ブーケ・ダンジュから共同開催イベントを持ち掛けられてるらしいんだよ」
「え?」
一度顔を離して橘部長の顔を見つめ、また耳を寄せる。私のしぐさや表情が蓮司さんからよく見えることはわかっていたけれど、私は今聞いた情報に動揺していた。
「まだ話は進んでいないし、上層部の検討段階なんだけどね。白川花壇にとっては聞き捨てならない話だから、教えておきたくて」
「ありがとうございます。内密にします」