極愛恋情~敏腕CEOに愛し尽くされています~
織が『ご飯でも食べてから帰ろう。お祝いにごちそうする』なんて言って、オフィスを出た後、レストランで食事をした。
食事中は仕事の話から昔話まで、いろいろな他愛のない話題をしていた。
帰路についた私たちは池袋駅に到着する。駅構内を並んで歩くと、ふいに織が足を止めた。
「織? どうかした?」
私も立ち止まって振り返ると、織は壁に連続して何枚も貼られていた大きなポスターを見上げている。
織の目線を辿ってスタイリッシュなデザインのポスターを目に映すと、どこか見覚えのある内容だ。
「あ、これ……」
百貨店の共同ファッションイベントの広告。
百貨店に入っているテナントの服と化粧品で、ファッションショーが行われるというもの。
目玉の人気モデルもゲストで登場、さらにそのモデルが新作の服を着て歩くのを一度見てみたかった。
「高校生の頃、麻結これに行きたがってた」
「そ、そうだったね。いつか行きたいって思っていたんだけどな」
チケットは抽選で、三年間応募し続けたけどだめだった。
「俺もそのころ、いつか麻結を振り向かせるような男になるって決めてた。こういうイベントにも簡単に招待できるようなデザイナーになろうって」
このイベントは決まって夏に開催されている。
織と一緒にここを歩いてポスターを眺めていたときには、織はもうそんなふうに自分の将来を心に決めていたんだ。
「もうそれ以上になってるじゃない。自慢の幼馴染みだよ」
「幼馴染み……だけ?」
「あっ……えーと」
求められている言葉を口にするのがどうも気恥ずかしい。
私がもじもじと言い渋っていると、織が真剣な面持ちで口を開く。
「麻結。もう俺は『いつか』じゃなくて、すぐにでも麻結と一緒になりたい」
まっすぐに想いをぶつけられ、驚きつつもうれしい気持ちが湧き上がる。
しかし、すぐに現実が私の昂る感情を抑えつける。
食事中は仕事の話から昔話まで、いろいろな他愛のない話題をしていた。
帰路についた私たちは池袋駅に到着する。駅構内を並んで歩くと、ふいに織が足を止めた。
「織? どうかした?」
私も立ち止まって振り返ると、織は壁に連続して何枚も貼られていた大きなポスターを見上げている。
織の目線を辿ってスタイリッシュなデザインのポスターを目に映すと、どこか見覚えのある内容だ。
「あ、これ……」
百貨店の共同ファッションイベントの広告。
百貨店に入っているテナントの服と化粧品で、ファッションショーが行われるというもの。
目玉の人気モデルもゲストで登場、さらにそのモデルが新作の服を着て歩くのを一度見てみたかった。
「高校生の頃、麻結これに行きたがってた」
「そ、そうだったね。いつか行きたいって思っていたんだけどな」
チケットは抽選で、三年間応募し続けたけどだめだった。
「俺もそのころ、いつか麻結を振り向かせるような男になるって決めてた。こういうイベントにも簡単に招待できるようなデザイナーになろうって」
このイベントは決まって夏に開催されている。
織と一緒にここを歩いてポスターを眺めていたときには、織はもうそんなふうに自分の将来を心に決めていたんだ。
「もうそれ以上になってるじゃない。自慢の幼馴染みだよ」
「幼馴染み……だけ?」
「あっ……えーと」
求められている言葉を口にするのがどうも気恥ずかしい。
私がもじもじと言い渋っていると、織が真剣な面持ちで口を開く。
「麻結。もう俺は『いつか』じゃなくて、すぐにでも麻結と一緒になりたい」
まっすぐに想いをぶつけられ、驚きつつもうれしい気持ちが湧き上がる。
しかし、すぐに現実が私の昂る感情を抑えつける。