距離感
かなりの面食い。

でも、イクは可愛いし、はっちゃけてる癖して勉強も出来る。


私は、そんなイクに憧れていた……



「マイ、麻美〜!合コン以来だね。最近会ってなかったから寂しかったよッ!!」


イクは私達の腕を掴み、自分の体へ寄せる。


イクとは、カラオケに行ったり、遊んだり、仲が良かった。

合コンでイクに彼氏が出来て以来、バイトだ彼氏だで、全然会っていなかった。


ちなみに、イクの彼氏は他校の生徒で、私も合コン以来見たことがない。



まぁ、仲良くやっているんだろうし、私が心配する事もないだろう。


「そういえば、久々にみんなで遊び行きたいね♪」


イクは話題を振る。


「行きた〜い!でも、マイの彼氏が妬くんじゃない??」


私はニヤけながら、マイを見た。


「ばか!そこまで束縛するはずないじゃんッ」


でも、ヒロミチは、かなりの心配性。


他の男とマイが喋っていれば、すぐ眉間にシワが寄る。


「まぁ、女同士の仲にヒロミチ君も口出しはしないよね〜」


イクはマイペースな笑顔を振りまき、マイに一時ヒロミチを忘れさせた。


そう、女同士なのだから彼氏なんてどうでもいい。


でも…ヒロミチに愛されてるマイは幸せ者だね。



『幸せ』

しばらく、この言葉が頭をよぎった。
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