通信制の恋
今日は木曜日。


天気は快晴。見事な秋晴れだった。

そう、今日は遠足の日。

集合時間の9時前に学校に着けば、既に何人か集まっていた。


「はーい！静かに！それでは、クラス担任の先生の所にクラスごとに列を作ってください！」


3年生の学年主任の先生が仕切って、声を掛けた。


私が1-Bのクラスの列に並ぶと、肩をトントンと叩かれた。


不思議に思って振り返ると頬をむにっと突かれた。


「おはよう、結」


「…おはよう、杏樹ちゃん」


頬を突いたのは杏樹ちゃんでその後ろには直や東雲くんの姿も確認できた。


私が前でその後ろに杏樹ちゃん、東雲くん、そして直という順番で並んだ。


「クラスごとに点呼を取ったら、出発しまーす！」


学年主任の先生の声で、クラスの点呼が取られた。



私たちも無事に点呼を取り終えると、クラス担任の先生を先頭に学校を出発した。



学校から離れて歩き出すと、直ぐに列はぐちゃぐちゃになった。


みんな、話したい人と話すために列を乱したのだ。


それは私たちも同じで…。


私は直と。杏樹ちゃんは東雲くんと横に並んで二列で歩いていた。


すると、直が私の手を握ってきた。

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