通信制の恋
今日は私は学校もバイトもない完全なオフの日だった。


母さんを仕事に送り出すと、私は家に1人となった。


すると、私のスマホが鳴った


画面を確認してみると、そこには"天野 直"の文字が。



恐る恐る電話に出てみると、聞こえてきたのは直の声ではなく、可愛らしい女の子の声だった。


「もしもし…」


『あっ、もしもしー？あなたが結ちゃんね？』


「そうですけど…。」


『私結ちゃんと話してみたかったのよ！あっ、昨日駅前では話せなくて残念だったんだけど。』


「どうして直のスマホからあなたが電話してるんですか。」


『直は今シャワー浴びてて。んで直のスマホ構ってたら結ちゃんへの着信履歴がすごいから、この子が彼女かー、と思って電話したの！』


「朝から直の家にいるんですか」


『私昨日直の家に泊まったから。あ、直とはやましいことなんて何もしてないから、安心して！』



そう彼女は言ったが、そんな元カノの言葉に"はい、そーですか"と受け入れられるほど私の心は広くなかった。



すると、直がやってきたのか、電話口の向こうで"何やってんだよ"と直の声が聞こえた。



『結？ごめんな、あいつ勝手に電話かけたりして…』


「…元カノさんと楽しくしてれば？」


直に変わった途端私は嫉妬心がぶわっと膨らみ、ブチッと電話を切ってしまった。






「もう、やだ…。こんな自分…」



私は膝を抱えて涙を流した。
< 115 / 167 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop