通信制の恋
入学してから早1ヶ月。GWもあっという間に通り過ぎて、再びレポートと学校への登校の日々へと戻っていった。
「結は、GW何してたの?」
「え?えーと…何も…。ゴロゴロしてました」
「どこにも行ってないの!?勿体ない!私が誘い出せば良かったわ…」
白状したように私が話すと案の定、杏樹ちゃんは大声で落胆した。
今日も杏樹ちゃんと同じ教科の授業を受けるということは…
「(やっぱり、天野くん居るよね…)」
最早特等席となっているのか、いつもの窓側の一番後ろの席を陣取る彼は今日も机に突っ伏して眠っていた。
キーンコーンカーンコーン
狙っていたかのようにチャイムが鳴ったと同時に教室に入ってきた先生に杏樹ちゃんも私もキリッと真面目モードに入った。
通信制高校では、授業を始める前に出席を取る。
出席を取ると言っても、先生が生徒の名前を述べるのではなく、表を配りそこに自分の名前を書くことで出席したことになり、出席日数が貰える、というものだった。
廊下側の一番前の席の人から順に表を回していった。
私と杏樹ちゃんが書き終えると残りは天野くんだけとなった。
私が彼の机に表を置かなければならないのだが、いかんせん彼は絶賛夢の中だ。
邪魔をしてはいけないと思いつつ、彼の進級もかかっている出席日数を止めてはいけないため、勇気を出して天野くんの机に近寄った。
「あの、天野くん…」
「ん…、………あぁ、出席簿ね。ありがと」
出席簿を彼の机に置く時に声を掛けると、彼は一発で起きたのだが、数秒私の顔をじっと見つめたあと、軽い感謝の言葉を述べてサラサラと出席簿に名前とクラスを書いていった。
私はいつまでも立っている訳にもいかず、そそくさと自分の机に戻っていった。
「(字も綺麗だった…)」
私が天野くんの字の綺麗さに少々驚いているとき、
天野くんはまさか私に声を掛けられるとは思ってもいなかったのか、顔を真っ赤にして再び机に突っ伏している、ということは知らなかった。
「結は、GW何してたの?」
「え?えーと…何も…。ゴロゴロしてました」
「どこにも行ってないの!?勿体ない!私が誘い出せば良かったわ…」
白状したように私が話すと案の定、杏樹ちゃんは大声で落胆した。
今日も杏樹ちゃんと同じ教科の授業を受けるということは…
「(やっぱり、天野くん居るよね…)」
最早特等席となっているのか、いつもの窓側の一番後ろの席を陣取る彼は今日も机に突っ伏して眠っていた。
キーンコーンカーンコーン
狙っていたかのようにチャイムが鳴ったと同時に教室に入ってきた先生に杏樹ちゃんも私もキリッと真面目モードに入った。
通信制高校では、授業を始める前に出席を取る。
出席を取ると言っても、先生が生徒の名前を述べるのではなく、表を配りそこに自分の名前を書くことで出席したことになり、出席日数が貰える、というものだった。
廊下側の一番前の席の人から順に表を回していった。
私と杏樹ちゃんが書き終えると残りは天野くんだけとなった。
私が彼の机に表を置かなければならないのだが、いかんせん彼は絶賛夢の中だ。
邪魔をしてはいけないと思いつつ、彼の進級もかかっている出席日数を止めてはいけないため、勇気を出して天野くんの机に近寄った。
「あの、天野くん…」
「ん…、………あぁ、出席簿ね。ありがと」
出席簿を彼の机に置く時に声を掛けると、彼は一発で起きたのだが、数秒私の顔をじっと見つめたあと、軽い感謝の言葉を述べてサラサラと出席簿に名前とクラスを書いていった。
私はいつまでも立っている訳にもいかず、そそくさと自分の机に戻っていった。
「(字も綺麗だった…)」
私が天野くんの字の綺麗さに少々驚いているとき、
天野くんはまさか私に声を掛けられるとは思ってもいなかったのか、顔を真っ赤にして再び机に突っ伏している、ということは知らなかった。