通信制の恋
電話を切られた私はムスッとしながらも杏樹ちゃんから来たメッセージを返し、そして、就寝した。



次の登校日、学校に登校すると、すでに杏樹ちゃんが教室にいた。


「杏樹ちゃん、おはよ。」


「あー、結、おはよ。」


「勉強会いつにする?」


「そうだね〜、テストの2,3週間前くらいにやる?それとも1週間前?」


「うーん…、1週間で追い込みをするのもいいと思うな〜、私は」


私が考えながらそう口にすると、杏樹ちゃんはうんうんと頷いた。


「じゃあ、1週間前の木曜にしようか。」


「了解」


勉強会の日程が決まると杏樹ちゃんはスマホで誰かにメッセージを送っているようだった。


「今日東雲くん、学校来ないの?」


「うん、バイト入っちゃったんだって。でも、もうほとんどの強化の出席日数はとれてるし、レポートの進み具合も問題ないらしい」


「すごいね、東雲くん。」


「私たちも負けてられないよ!今日の授業の出席で、出席日数クリアするんだから!」


「そうだね、私も今日で出席日数は足りるかな。」


そんな話をしていると、直が登校してきた。



「おはよう、直」


「はよ…、勉強会の日程決まった?」


「うん。テスト1週間前の木曜に決まったよ。」


「ん、分かった。バイト空けとく。」


「私もまきさんに言って、バイト休み貰わないと。」


私がまきさんにメッセージを送ろうとスマホをいじり始めたら、東雲くんとのやりとりを終えたのか杏樹ちゃんが問いかけてきた。
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