通信制の恋
そして1週間後、2日目のテストが始まった。


私は片手にポケットカイロ、もう片手はシャーペンというスタイルで、テストを乗り切った。



全教科が終わったのは、お昼を食べた後の5限の後だった。


「はー!終わったー!」


「やっと終わったね。これで解放されるわ。」


「この後私のバイト先のカフェでお疲れ会でも開く?」


「え、いいの?」


「そんな大っぴらにしなければ、まきさんも許してくれると思う。連絡してみるね。」



私がスマホでマキさんに相談してみると、案外簡単に許可が下りた。


「杏樹ちゃん…、許可は下りたんだけど、その彼氏同伴ってのが条件でして…」


「なんですと!?そういう店のコンセプト?」


「いや、いたって普通のお洒落なカフェだよ!?」


すると…



「彼氏がなんだって?」


現れたのはさっきまで机に突っ伏して電源OFFモードになっていたはずの直だった。
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