通信制の恋
「えっとね、バイト先のカフェでテストお疲れ様会しやうかって話になって、まきさんに相談したら、彼氏同伴でって言われて…」


「それでか。」


「うん…。直、この後時間ある?」


「ん、大丈夫。太陽の方も大丈夫だよな?」


東雲くんのに方を見ると杏樹ちゃんが抱き着いていて、尻尾があればぶんぶんと左右に振っているのが分かりそうなくらい幸せそうな顔をしていた。


「て、ことで。カフェに行こうか。」



そう言った直の言葉で私たちは、学校を後にした。





カフェに着くと、お店の札が"CLOSE"になっていた。


直はそれを気にも留めず、お店のドアを開けた。



チリンチリンと小さな鈴の音が店内に鳴り響くと、店の奥からまきさんが出てきた。


「待ってたよ。結ちゃんから話は聞いてるよ。料理も準備してるから、まずは飲み物でも注文して!」


いつになく張り切ってるまきさんに直は動揺することもなく、注文していった。


「お店、貸し切りにしちゃっていいんですか?まきさん」


「いいよいいよ、1日くらい!午前中で稼いだしね!」


そう言ってキッチンの方から声が帰ってきた。
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