通信制の恋
溝
杏樹ちゃんに天野くんの話をして以降、杏樹ちゃんはあからさまに天野くんの座る窓側の席に近い位置に座るようになった。
「杏樹ちゃん、今日も〜?」
まだ天野くんは登校していないため、私たちは気兼ねなく話しているが、私は天野くんがそばにいると思うだけで、胸の鼓動が早くなってしまう。
今日は天野くんの定位置の隣に私、更に私の目の前に杏樹ちゃんが座っていた。
「そうよ〜!もうちょっと距離を縮めよ!」
「そんな急にこんなことしなくても…」
「何言ってんの!もうちょっと結は積極的になるべきよ!」
「私は消極的なままでいいのに…」
「結…」
私がショボンとしていると、噂の天野くんが登校してきた。
私が天野くんの定位置の側に座っていると、天野くんはびっくりしたような顔をした。
「(嫌、だったのかな…)」
元々少しネガティブ思考が強い私は、天野くんの反応が迷惑だと感じてしまい、席をずろうとリュックを手に取ろうとした瞬間、天野くんは私の隣の席に座った。
「はよ。」
「お、おはようございます…」
「何で敬語?」
「え…、だって…」
「どうせ年一緒なんだから、タメ口でいいよ」
その天野くんの言葉に私はちょっと胸を痛めた。
「あはは…、私ダブってるから天野くんよりは1個上だと思うんだよね…」
言いにくいことだった。
「杏樹ちゃん、今日も〜?」
まだ天野くんは登校していないため、私たちは気兼ねなく話しているが、私は天野くんがそばにいると思うだけで、胸の鼓動が早くなってしまう。
今日は天野くんの定位置の隣に私、更に私の目の前に杏樹ちゃんが座っていた。
「そうよ〜!もうちょっと距離を縮めよ!」
「そんな急にこんなことしなくても…」
「何言ってんの!もうちょっと結は積極的になるべきよ!」
「私は消極的なままでいいのに…」
「結…」
私がショボンとしていると、噂の天野くんが登校してきた。
私が天野くんの定位置の側に座っていると、天野くんはびっくりしたような顔をした。
「(嫌、だったのかな…)」
元々少しネガティブ思考が強い私は、天野くんの反応が迷惑だと感じてしまい、席をずろうとリュックを手に取ろうとした瞬間、天野くんは私の隣の席に座った。
「はよ。」
「お、おはようございます…」
「何で敬語?」
「え…、だって…」
「どうせ年一緒なんだから、タメ口でいいよ」
その天野くんの言葉に私はちょっと胸を痛めた。
「あはは…、私ダブってるから天野くんよりは1個上だと思うんだよね…」
言いにくいことだった。