通信制の恋
私は一度進学校を受験し、見事合格して高校一年生としてデビューした。


が、進学校ともあり、凄まじい勉強の量に生活リズムが狂い、学校に通い始めて1週間で休むようになってしまった。


周りの人はあっという間に友達を作り、グループも形成されつつある中、私だけは蚊帳の外で取り残されてしまったのもある。


そんな学校に居場所を感じられなくなり、私は不登校になった。


そして、一年間療養をし、新しくこの花城高校通信制を受験し、入学した。






私の乾いた笑いを気にしたのか、天野くんの目が吊り上がった。


「愛想笑い、しなくていいから。」


「えっ…。」


「その笑い方、何かあるでしょ。言いたくなければそれでいいけど。」


一発で愛想笑いだと見抜かれてしまったことに対しての驚きと、彼の素っ気なくされたことで、私は数秒固まってしまった。


彼は自分の言いたいことを言い終えるといつものように机に突っ伏して寝始めてしまった。


事を察知した杏樹ちゃんが後ろにいる私の方を向いて、口パクで"大丈夫？"と聞いてきた。


私はその問いかけにも愛想笑いで答えるしかなかった。


すると、1限目の授業の先生がやってきて、授業が始まってしまった。


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