通信制の恋
それからはレポートの復習をしながら、分からないところ、理解できないところを2人で教え合ってテスト勉強を進めていった。



外はいつのまにか夕暮れで直もそろそろ帰る時間になってきた。


すると、玄関の方から「ただいまー」と言う声が聞こえてきた。


「あ、お母さん帰ってきたみたい」


「俺もそろそろ帰るよ。あと、お母さんに挨拶したい」


「そんな、挨拶なんていいよ。」


「俺がしときたいんだよ」


珍しく引かない直に私が折れ、直は帰る支度をした。





2人で玄関まで向かえば、帰ってきたばかりのお母さんが玄関にやってきた。


「あらあら、入学式のときの…!」


「ども。"天野直"って言います。お嬢さんとは同じクラスで。」


「まぁ、礼儀正しいわね。こちらこそ、娘がお世話になってます。」


「も、もう!2人ともやめてよ!」


私は恥ずかしくなって2人の間に割り込み、話をやめさせようとした。


が、そこでお母さんがとんでもない爆弾を落とした。



「その、2人は〜…、付き合ってるの?」



「へ……?」


お母さんの質問に私は完全にフリーズして、直も困ってるように眉を下げているかと思いきや、ものすごく真剣な顔をしていた。
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